運転免許証を自主返納することによるメリットとデメリットについてまとめてみました。

メリット

事故のリスクを回避

免許返納における最大のメリットであると考えられます。もし交通事故を起こしてしまうと、仮に死亡事故ではなかったとしても、自分だけではなく他人にまで損害を与えることになってしまいます。

賠償問題に発展すると自分や自分の家族だけではなく、相手や相手の家族までも巻き込んでしまうでしょう。そして、もし事故を起こした運転手が認知症であると発覚すると、自動車保険の補償が適用されないケースもあります。今後、加害者側の家族にまで監督責任を問われる可能性が無いとは言い切れません。

このような事故による様々なリスクから解放されることは、本人だけではなく、家族にとっても自主返納における最大の利点であると言えます。

更新の度にお金や時間をかける必要がなくなる

更新期間満了の日の年齢が、70歳以上の方は、免許を更新するために「高齢者講習(・シニア運転者講習・チャレンジ講習+特定任意運転者講習(簡易講習)のいずれか)」を受ける必要があります。免許証更新手数料の他に、高齢者講習の場合は手数料5,600円が必要です。

75歳以上になると、これに加えて講習予備検査(要手数料)を受ける必要があります。

各自治体や民間の優待サービスがある

各都道府県や市町村ごとに助成金で様々な優遇措置を実施しています。運転免許を返納すると「運転経歴証明書」の交付を受けることができます。この「運転経歴証明書」があれば、様々な特典を受けることができます。特典の内容は、各都道府県や市町村によって異なります。

例えば、デマンドタクシーの無料券の配布や電車・路線バスの割引パスなど、公共交通機関の利用を促進する試みを行っている自治体が多数あります。地元の商店街や旅館・温泉施設とも協力して特別なポイントカードなどを作成し、商品やサービスの割引を行っている店舗等もあります。

また、民間企業でもここ最近は「運転経歴証明書」を提示することによって、商品の割引やサービスの優待を行っている会社もあります。

自治体や店舗が行っている特典等については、「都道府県別」免許返納によって受けられる特典をご覧ください。どのような特典が用意されてあるのか一覧にしてみたので、是非参考にしてみてください。

デメリット

代わりの交通手段に苦しむ

病院への通院や買い物が困難に

公共交通機関が整備されている都心部なら問題はないかもしれません。しかし、電車やバス等の交通手段が整備されておらず、自家用車以外に生活の足がないような地方では死活問題です。行動の自由度が下がり、生活が大きく変わってしまいます。返納後の移動手段について、予め対処しておくことが非常に重要になります。

家族への負担が増加する

歩いていける範囲に病院や商業施設がなければ、移動手段は家族に頼るよりなくなります。そうなると、買い物や通院の際は家族に車を運転してもらう必要があるため、どうしても家族への負担が大きくなってしまいます。そもそも家族に頼ることさえできない人はどうすれば良いのかという問題でもあります。

認知症のリスクが増大

運転をしなくなると認知機能が低下する

自動車の運転は相当な刺激を脳に与える、いわば“脳トレ”になっています。運転をやめることで買い物や病院通い、友人に会うといった行動が一気に減ると、同様に脳の機能を低下させる恐れがあるのです。

移動手段がなくなることで、引きこもりのような状態になってしまいがちになあります。気分の落ち込みは脳の機能低下につながる恐れがあります。免許を返納した後の社会的なつながりに対するフォローも必要不可欠です。

認知症になった高齢者が免許を返納したことを忘れて車に乗ってしまい、事故を起こすようなケースもあるため、認知症を甘く見るのは非常に危険です。

更新のたびの認知機能の検査ができなくなることで、身体機能の状態や衰えを客観的に判断する機会が減ってしまうこともデメリットの一つであると言えます。